日清紡ブレーキインタビューその9|凡事徹底が何より大切な理由とは?

2018年度生産革新プロフェッショナルコース受講者 日清紡ブレーキ 河邉様に日本能率協会 松澤がインタビューしました。

凡事徹底が何より大切な理由とは?

isshinbo-brake09.JPG松澤
先ほど少し話が出ましたが、ものづくり総合大会へも参加いただきました。
デンソーのほか、どちらのセッションをご覧になりましたか。

河邊
東レの「マレーシア工場の生産基盤強化活動」の事例です。
確かグッドファクトリー賞を受賞した事例だったと思います。
他は「TRI流イノベーションの創造の仕組み」と、「キューピーにおける現場力、AIによるイノベーション」、毛色が変わっていて面白かったのが電通のセッションです。

松澤
電通セッションは今年初めての試みです。

河邊
「とにかく明るい製造ライン」とかとても面白かったですよ。
東レのセッションはマレーシアの現地法人の改善活動に関するものでしたが、話を聞いて感じたのは、実施した内容自体はことごとく当たり前のことだった点です。
日本のマザー工場を手本にして、日々改善を積み重ねていったという内容です。

講演後、コーディネーターの石田さんが平凡なことを徹底するということで「凡事徹底」という言葉を使い総括されていました。
つまり、当たり前のことを当たり前にやることが大切だということです。

今回の研修で学んだことも、ものづくり総合大会で知ったことも根本は同じです。
手法自体はごく当たり前のことで、決して奇をてらうような行為ではありません。
でも、それを実際に徹底してやり、成果を出すのは難しいことだと思います。
全ての内容に関して本当に大切なのは凡事徹底なのです。
ものづくり総合大会は3日間聞かせてもらいましたが、そこが最も印象に残ったところです。
当たり前のことをちゃんとやるというのが最も難しいことなのだろうということは、あらためて学ばせていただきました。

松澤
2017年度も2018年度も、このコースの工場見学をトヨタの工場にて実施させていただきました。トヨタの工場となると、お金をたくさんかけて魔法のような素晴らしい何かすごいことをしているように想像してしまいますが、実際に見学してみると、知恵を絞って身近なものを使って、本当に当たり前のことを大切にして、徹底していることがよく分かります。トヨタ自動車東日本の工場でも一輪車を改造した搬送機械の事例が紹介されました。凡事徹底って面白いですね。

河邊
現代はお金さえ出せば、たいていのものが手に入る時代です。
講義の中で内外製区分の考え方に関する内容がありました。自分たちでどこまでやり、どこから先を外製化するのか。先ほどの一輪車を改造した搬送機械は、自分たちが本当に必要な機能だけを備えた装置とは何か、を突き詰めた結果だと思います。

世の中にある製品の多くはいろいろな機能がてんこ盛りです。
携帯電話のように様々な機能がある一方でそのほとんどを使いこなせていないケースも多いです。

トヨタ東日本の工場は「手作り感がある」という点が印象的でした。
自分たちに本当に必要なものが何かを考えて、作れるものは自分たちで作ってしまう。
ものの見方が大きく変わった工場見学でした。

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