日廣薬品 インタビューその3:受講背景の「世間と自社のものづくりを比較するものさし」とは?

日廣薬品株式会社 代表取締役 金尾 元信様に、
「生産革新プロフェッショナルコース」の受講背景や、受講後の感想についてお伺いしました

※2021年12月開講受講、IE士
※所属・役職は2022年3月14日当時のもの、以下敬称略

受講背景の「世間と自社のものづくりを比較するものさし」とは?

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金尾
ものづくりに関する自身の知識と素養のなさが一番の理由です。
銀行員だった私が弊社にいきなり役員で帰ってきたのです。工場で2週間ほど研修はしましたが、ものづくりに関しては全くの素人です。
その後、経営に対してはMBAを取得して、少しは解消されましたが、勉強が全て正しいということは無いと思っています。
単に知識や立場、思い込みを振りかざすことではなく、MBA等の一般的な経営の定石を知ることで、「教科書的にはこう書いてあるけど、何故うちはこれと違うことをしているのだろうね?」と、本社のメンバーと対話する手段になったと思っています。

吉田
対話の糸口が得られるわけですね。

金尾
そうなんです。そうするとメンバーからは「教科書にはそう書いてあるかもしれないけど、現場ではこうなんですよ。」と教えてくれます。教科書という一つのベンチマークに対して意見をもらえることで、非常に建設的なディスカッションができます。
「意図をもって教科書からズラしているのか」「意図せずズレてしまい失敗してしまっているのか」このあたりをディスカッションすることで様々な事象が非常にうまく整理できます。社長に就任した前半の3~4年はこうした経験をしてきました。

吉田
本社の皆様とはこうして対話を重ねてこられたのですね。

金尾
しかしMBAの中には、ものづくりに関する内容がほとんどありません。
「工場に対しても同じことをしたい。適切な質問をしたい。」と思いながらも強く踏み込めない。「なんでこの方法でやっているの?」の「なんで」が非常に曖昧になってしまうのです。
もっと論理的に相手に伝わって、相手が納得できるような説明や質問できる知識と能力がなければ、それは放置・丸投げということになります。
工場側が「こうです」と言ったら、私は「そうなんですか」としか言いようがない。「こうしたい」と言われれば「そうしてください」としか言いようがないのです。それは、私自身がわからないからです。ここの課題感は非常に強く持っていました。

吉田
金尾さんの危機感がひしひしと伝わってきます。

金尾
さらに、他社の工場を知らないので、自社の工場に自信は持っていますが「もしかしたらガラパゴス化して過剰にこだわっている部分があるのではないか」あるいは「できているつもりでも、世間一般からすれば足りていない部分があるのではないか。」という漠然とした課題感と危機感を抱いていました。
現場はすごく頑張っています。ただ、「頑張っています」と言われると「そうだね、よく頑張っているね」としか言いようがない。その頑張りに根拠をもって心から賛同したり、喜んだり、根拠ある「それ以上のストレッチ目標」を提示できるか。定石・基準となるものを知っているか否かで全く変わってくるのです。

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