リコーインダストリーインタビューその1|事業所の概要

受講者のリコーインダストリー勝田事業所 事業所長 庄司勝様にお話をお伺いしました。日本能率協会の平井希実がインタビューします。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)

事業所の概要

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庄司
まずインタビューに先立って事業所の概要をご説明させていただきます。
ここの事業所で生産している製品は、リコーの製品のラインナップの中でも、最上位機種、いわゆる『フラッグシップモデル』の生産を担当しています。自動車に例えるならば、メルセデスベンツや、レクサスです。
定価だと田舎の家が1軒建つぐらいの価格です。
生産量は少ないですが非常に多彩な機能や最新技術が搭載されており、高額製品なため通常のオフィスに入ることはほぼありません。私達が生産している製品のお客様は印刷屋さんだったり多種に及ぶメディアをプリントしてそれで商売をされているプロの方々です。故に画像品質や、耐久性、信頼性はとても高い水準を満たすことが重要です。

生産は国内の他事業所、海外にも複数の拠点がありますが、そちらはミドルレンジ、ローエンドモデルで大中量規模の生産を担当しています。分かり易く言うと「たくさん作ってなんぼ」です。一方で、ここで生産しているのは1日あたり10台前後です。

グループ全体の従業員数は10万1000名弱 約10万人です。
国内海外従業員の比率は海外のほうが圧倒的に多いですね。

国内の事業所は東北(宮城)、勝田事業所、埼玉事業所、御殿場リユースリサイクルセンター、本社は神奈川県の厚木市にあります。
本社は、技術開発を担っています。
我々の事業所が担っているのは量産技術や製造技術です。
技術開発は本社で担って、キーパーツと我々が呼んでいる複写機やプリンターに搭載される重要機能部品・デバイス、いわゆる人間でいうと五臓六腑にあたるような、キーとなるところを作り込み、最終的に製品として完成させています。

その他、御殿場リユース・リサイクルセンターがあります。

私達が大切にしているものづくりの考え方・原点として生産の「リコーウェイ」というものがあります。
これには12のキーとなる基礎土台を掲げており様々な生産活動や事業所の活動に結び付けています。

生産のリコーウエイでは、安全、5S、人、地球環境、コンプライアンス、品質等々をベースとしてやっていますが、一見当たり前に思えるこのことを徹底していくことが実は非常に難しいと感じています。

同じグループの中でも工場以外の部門からは、「工場は毎日同じものを作って、同じことをやっていてラクだよね」というようなことを言われることがあります。私はそんなことは全くないと反論しています。
工場は生き物ですから、毎日色々なことが起きます。
労働災害の危険も隣り合わせですし、部品が仕入先さんから納入が遅れると生産ラインストップします。「100人の生産ラインに影響がありますけどどうしましょうか・・」と、朝から晩まで、日々毎日色々なドラマがありますね。

私はこの事業所の事業所長の役割を昨年から担っています。
分かりやすく言いますと工場長です。事業所長をやっていると、毎日その日1日が何もなく無事過ごせればいいなと思っていますけども、なかなかこれがまたどうしても・・・何もない日はないですね。

この事業所には、約1,000名の従業員の他、派遣社員と請負社員で200名強が働いています。新製品の立ち上げの際などは開発部隊と生産部隊が喧々諤々の議論をしていますよ。

一番大きい製品は、部品点数が2万点近くあります。
それを60人ぐらいで組付けますが作業工程によっては一人で500~600点ぐらいの部品を組付けします。
500点も600点も1人が扱うと、あってはならないのですが人間の作業なので、どうしても忘れたりすることあります。属人性を排除する為に作業順番ごとにこのモニターが切り変わり、ガイダンスをしてくれるという仕掛け(ツール)も一部取り入れています。

私達が大事にしていることとして、「我々のお客さまっていうのは、3人いる」という意識を持っています。

例えば、居酒屋さんのメニューも私達の製品でオンデマンドで印刷されます。これ(居酒屋のメニュー表)は実際お客さんのところのものを借りてきたものです。

1人目のお客さまは、我々の製品でメニューを印刷をしてくれる印刷屋さんです。
2人目のお客さんは、その印刷屋さんにこういったメニューを発注した居酒屋さんです。そして、3人目は、実際居酒屋さんに入ってメニューを見るお客様です。
メニューを見て美味しそうに見えるか否かでそのお店で注文するものが変わりますよね。
3人のお客さまに対して、しっかりその価値を担保していきましょうと、日夜取り組んでいます。

もう一つ大事なことがあります。それはお客様が私たちの製品で商売をしていますから、お客様の仕事を止めちゃ絶対いけないということです。
それを十分理解した上で製品を生産していきましょうということです。

技術と技能は勿論のこと、それ以外にも様々な気付きを持てる人材を育てながら、それぞれのポジションの役割をしっかり担ってもらって、やっていきましょうということを大切にして、今私はこの事業所を運営しています。

もちろんこちらも安く作らなくちゃいけないだとか、リードタイムを短くするといったような課題もありますが、「お客さまが私たちの製品を使って商売をするので、それに適う商品をしっかり提供していきましょう」ということが最大の課題であり目標です。

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