東京電力インタビューその2|この研修に参加しようと思ったのはなぜ?

2017年度生産革新プロフェッショナルコース受講者 東京電力ホールディングス 谷口 正洋様(経営企画ユニット グループ事業管理室 調達管理グループ 能力開発担当課長)に日本能率協会 松澤がインタビューしました。

この研修に参加しようと思ったのはなぜ?

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松澤
昨年このコースのプログラムとして、トヨタ自動車生技管理部の井上様にご支援をいただき、高岡工場を見学しました。事務局レポートを井上さまに確認していただいた際に「トヨタではIEが浸透していて、IEと言う言葉は使わない。イコールトヨタ生産方式である」とおっしゃっておられました。
現在の業務について教えていただいたところで、業務の課題や、この研修に参加しようとお考えいただいた経緯について教えていただけますでしょうか。

谷口
調達部門は、コストリダクションを進めてなくてはいけません。
先ほども触れたように、競争調達で、原価低減を達成できる分野もあれば、取引先メーカーさんと共同改善して、原価改善していかなければならない分野もあります。
私も以前からこの共同改善のために、メーカーさんに通っているのですが、立場の違いなのか、言葉の違いなのか、意図したことが、きちんと伝わっていないと感じる場面が、多々ありました。

意思疎通のむずかしさは、原価改善のプロジェクトの結果に響くため、できるだけ細かく丁寧に内容を伝える努力をしてきたのですが、やはり、数社の経験の中で、結果はでても、違和感は残ったままでした。

そのために、メーカーさんの仕事のやり方や考え方を、一度、丸呑みしてみようと思い、メーカーさんの工場の疑似体験をしてみることにしたのです。
たとえば、工場長さんが受験する資格のCPFのテキストを購入して勉強して、受験して資格を取得したり、生産技術者の資格のCPEのテキストを購入して勉強など。
勉強を進める中で、どうも生産技術者と調達のバイヤーは、注目している指標や考え方が異なるようだと、ぼんやりわかってきました。
一度メーカーの人たちと一緒に、ざっくばらんに話してみたいと思ったのですが、調達先と、一緒にお酒を飲んで語るような機会はバイヤーの場合、癒着を疑われることもあり難しかったため、情報収集の方法を探していました。
一方で、同時期に調達部門の研修の抜本的見直しを開始していました。

私がたたき台を作成したのですが、現在調達部門の部員が受験する能率協会の調達プロフェッショナルのCPP資格の上に専門資格を積み上げていこうという構想をつくり、その中でIEについてもバイヤーが身に着けるべき専門スキルの一つと考えていました。
バイヤーとして個人的には、共同改善のなかでIEの手法を活用し、原価改善に活かしていたのですが、文献から得た知識を基にした自己流のものだったので、後輩に伝承するということを考えた際に改めて勉強したいと思ったのです。

そこで、IE協会や 能率協会等にコンタクトをしてセミナーや講習の情報を収集していた時に松澤さんに出会って、能率協会のプログラムを知りました。
開講前の松澤さんの話では能率協会の研修では 弊社の取引と関係のないメーカーの人たちとの懇親会もあり、長期の研修なので、そのなかで仲良くなって、ざっくばらんに話もできるようになるほか、フォローアップとしてIEのオンライン講座を受けられるし、さらに、インストラクター用のマニュアルも、もらえるとの話だったので魅力を感じました。

また、これまでに参加した企業名を見ても、一流企業の方々が参加していて、自分の改善手法のスキルが、一流メーカーの人たちのスキルに対してどのくらいのものか、ベンチマークもできるという点も魅力に感じました。自分のニーズにバッチリ合致しており、受講したいと思ったのはそんなところです。

松澤
過分な言葉をありがとうございます。この研修は10月から12月まで3か月間、2週間に1度のペースで通っていただく研修です。全10回、費用も安くありません。ニーズにはあった、ぜひ参加したい!とお考えいただいてから実際にお申込みまでに、ハードルはありませんでしたか?もしあった場合は、何が障壁となっていたのでしょうか。

谷口
遠方の工場の人は移動も大変だし、場所によっては前泊の人もいましたよね。
東京で10日という研修の時間を、ひねり出すのが大変だったと思います。私は職場も東京なので講座の日だけ開けておけばよいというのはよかったです。
受講する前は、内容を体験してないので、価格が一番のネックでした。
業務上のニーズはありましたが、昨年の状況としてはIEに関する教育を全面展開という段階に入っておらず、ごく一部の人に文献を頼りに教えて共同改善プロジェクトを実施、といった状況でしたし、この研修を見つけたのは期中でしたので、会社の補正予算を得るのも難しい状況でした。自分自身が能力開発担当で権限はありましたが、金額が金額なので、自分で企画して会社にお金を出してもらったのに、十分にフィードバックできないという可能性も否定できませんでした。
そこで、まずは自費で体験して内容を確認したうえで研修の内容が良かったら、研修計画の見直しと共に中期計画の予算にビルトインするようにワークしたほうが良いと考えたのです。そのほうが、説得力が増すと思いました。
予算としては、30代からインプレッショニスツというバンドで制作している6枚目のCDの製作費を取り崩しました。
現在は後輩たちのために、本講座を将来の研修体系に盛り込むための根回しワーク中です。

松澤
並々ならぬ覚悟と期待をもってこの研修にご参加いただきました。ありがとうございます。
先ほど、他団体の名前も出ましたが、「IE」をテーマとした研修はJMA以外でも開催されています。また、JMAで1日完結型のセミナーも展開しています。他の研修と比べた時に、自費でもいいから参加したいと魅力を感じて下さったのはどういった点だったのでしょうか。

谷口
さきほど、お話ししたように共同改善のために、メーカーさんに通っているのですが、立場の違いなのか、言葉の違いなのか、意図したことが、きちんと伝わっていないなと感じる場面が、多々ありました。
私たちは結局調達側なので「製品価格が最終的に5%減、10%減」等を目指して営業さんには話をします。営業さんは調達の人間と常々接しているので、ある程度理解をしてもらえますが、実際に工場改善となると調達の自分たちではきちんと説明しきれないのです。
その意思疎通の悪さは、原価改善のプロジェクトの結果に響くため、出来るだけ細かく丁寧に内容を伝える努力をしてきたのですが、やはり、数社の経験の中で、結果は出ても、違和感は残ったままでした。
その点では、直接疑問を解消できる一流メーカーのひとの考え方がわかるという点が一番の魅力です。

私は、メンテナンス工事業者に出向していたことがあります。
建設工事は、実行予算制度という枠組みで動いていて、業界では、その業界の言葉で話さないと伝わらないのです。
メーカーから派遣されている受講生に直接いろいろ話してみたところ、工場の人には、コストダウン率で話すより生産性で話したほうが伝わりやすいということが、わかりました。
コストは下げるものなのだが、生産性は上げるもので、より積極的なものなのです。こういった点は、研修生同士で、話してみないとわからないですよね。共同改善で、壁にあたっているバイヤーには、他の受講者との意見交換が本当に役に立ちました。
いろいろな疑問が氷解しました。

また、生産革新については概念論だけではなくて、ケーススタディに基づいて、自分たちでケースの会社の経営層にプレゼンする内容を、検討・作成するというものだったので実践的な手法を学ぶことができました。
そして、実践するということは、手法を理解しないといけないので知識も同時並行で習得できました。
まさに、実務でおこなっている共同改善を、自己流の方法よりも、さらに効果的な方法を見つけながら、追体験できるという点が、よいと思います。

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